日本最古の織物・羽越しな布 知っていますか?
「羽越しな布」の名は、「羽越(うえつ)」という山形県(羽前)と新潟県(越後)を合わせた地域の名から付けられました。山に囲まれた地域の貴重な収入源として代々受け継がれてきた羽越しな布(うえつしなふ)。現在は、山形県鶴岡市・新潟県村上市にある3つの村で織られています。
しな布とは、シナノキ、オオバボダイジュ、ノジリボダイジュの樹皮から糸を紡いでつくる織物のこと。「原始布」や「古代布」とも呼ばれ、木の皮を使った織物のなかでは日本最古といわれています。
「三代古代布」にも数えられる羽越しな布
羽越しな布のように、草や木の繊維から織物をつくる技術は縄文時代からあったとされています。しかし、羽越しな布が織られはじめた正確な時期や発祥の詳細などは、まだ明らかになっていないそうです。
古代布は日本各地で生産されていましたが、需要の減少や化学繊維の普及により徐々に姿を消していきました。そんななかでも羽越しな布は生産が続けられ、山形県鶴岡市や新潟県村上市にて受け継がれています。
下記の画像はしな布の原料、木から芽が出て、カワイイ花が咲きます
最古の布『しな布』と、現代の洋服が出会ったら!
トラッカージャケットの一部に羽越しな布を使用し、オリジナル溢れるジャケットが完成致しました
今回は、しな布をジャケットの一部として作りましたが、着物などお好みの生地を使用してもお作り頂けます
気になった方は、お気軽にお問い合わせください
今回使用したしな布は、「羽越しな布」を継承する大滝ジュンコさんよりご提供頂きました
伝統的工芸品 羽越しな布 つくり手
埼玉に生まれ、アーティストとして国内外で活躍 大滝さんは、新潟県最北部の山奥、村上市山熊田はマタギの村魅せられ2015年に移住。 暮らしのなかに溶け込んだしな布の機織りを、山の暮らしの一部として継承しながら、山熊田では消えつつあるいざり機でのしな織りの復活や新商品の考案など、大切な文化を未来に繋ぐための活動を精力的に行っています。